腸と水 5

【水分摂取に関するリスク管理】 

水分の勉強や栄養の勉強をすると誰でもお客様や大切な人に伝えたくなります。しかし何かを摂取する場合、何事も良いことばかりではありません。水分摂取でもリスクはありますので、きちんと既往歴・現病歴の確認と問診をするべきです。

●水分摂取にリスクがある疾患

・腎不全、腎機能障害

胃臓疾患だけでなく、糖尿病の合併症にも注意が必要です。胃臓は血液をろ過することで毒素を対外へ排出している他に、酸塩基平衡を保ち、PHのコントロールをしています。必要によってホルモンを分泌して血圧を調整し、ろ過する水分量をコントロールしており、腎機能障害を起こしている人は、水分の排池能力が低下しているだけでなく、カリウム·ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのPH調整も困難になっているため注意が必要です。医師にカリウム制限をされている場合もあるため必ず医師の指示を確認する必要があります。人工透析をされている場合は、より明確に水分量を指示されているため水分指導は避けるのが賢明です。

・心不全を含めた心疾患全般

狭心症、心筋梗塞などの心疾患によって心拍出量が低下していたり、心筋のポンプ作用が低下していると腎臓のろ過がうまく行かなくなることで全身に浮腫が起きることがあります。心不全による浮腫は、脱水結構不良による浮腫とは違うので浮腫の原因の評価、診察、診断が必要になります。また、水に含まれるカリウムは欠乏すると頻脈や心拡張症を招きますが、取りすぎることで腎機能障害や不整脈を招くため注意が必要です。心疾患をお持ちの患者は医師から指導を受けているケースが多いので確認するか、主治医に水分摂取に関してリスクがないか確認するのが安全です。

2021.01.27 23:09:06